ファーバーカステルのパーフェクトペンシルと小日向京著「考える鉛筆」

先の記事では小日向京さんの新著を紹介させて頂きました。

https://www.note1005.com/?p=949

その際に既刊本の「考える鉛筆」も紹介させて頂きましたが、少し気になったので入手して拝読させて頂きました。

残念ながらヒツジ執事の嗅覚は大変に鈍く、鉛筆にも大した思い入れは持っていないです。

知人は中学校の頃に三菱鉛筆Hi-uniを1ダースほどプレゼントされたけれども、もったいなくて未だに秘蔵しているそうです。40万円を超える鉛筆を購入なさる方もいるとのことで、鉛筆好きな方々は素直に尊敬してしまいます。

そんなヒツジ執事ですが、今日は頑張って両著に共通で掲載されている、ファーバーカステル伯爵コレクションのパーフェクトペンシルなどを語ってみたいと思います。

伯爵コレクションとは

「考える文具」では、次のように紹介されています。

“「伯爵コレクション」ってなんだいという言及もあろうから述べるが、ファーバーカステル社の社長が伯爵で、常人離れした伯爵ならではの企画商品を「伯爵コレクション」と銘うって出しており、そのひとつがこのパーフェクトペンシルというわけだ。これを略して伯爵パーフェクトペンシルと呼ぶことにしたい。”

伯爵コレクションは当サイトで何度も紹介しているように、TVドラマのガリレオや映画ダヴィンチ・コードに登場しています。

このところ出番の多かったイントゥイションという太軸ボールペンにしても、伯爵コレクションの1シリーズになるのだそうです。たしかにデザインは常人が考えたとは思えないような秀逸さであり、「使っているオレ、カッコイイ!」という気分にひたることが出来ます。(そうでなくても、TVドラマや映画に登場する筆記具ですから、相当趣味的な逸品だと言えるかもしれません)

パーフェクトペンシルとは

なんでヒツジ執事がパーフェクトペンシルを紹介する気になったかというと、愛好家が多いように見えるからです。ヒツジ執事はキングダムノートさんにお世話になることが多いですが、中古品コーナーでも頻繁に見かけています。2019年2月18日現在でも、存在しました。

そして恐ろしいことに、購入した方々の殆ど全員が絶賛しています。筆記具というものは長期間利用するものですし、何より「鉛筆」です。油断していると、あっという間に1本を使い切ってしまいます。

さすがのヒツジ執事でも、シャープペンシル(メカニカルペンシル)までが限界です。今後もパーフェクトペンシルに手を出すことは、決して「ありえない」… と思います。

ただし伯爵コレクションを使っていると分かるのですが、プラチナコーティングは質感も色合いも大変に良いです。たしかに「パーフェクト」な「ペンシル」と言えるかもしれません。

ここで、少しでもパーフェクトペンシルに興味をお持ちになった方は、「愛好者予備軍」というか鉛筆道を究める素質をお持ちなのかもしれません。

「付喪神」という言葉が存在するように、人間はモノをモノとして認識しません。ヒツジ執事のような者でさえ、物理的存在以上の何かを道具に与えようとします。洗濯機に愛称を付けているお母さんも存在するそうです。

ところでそういえば伯爵コレクションのシャープペンシルやボールペンも面白いです。もしやとおもって先ほど後端を引っ張ってみたら、あっさりと抜けました。そしてシャープペンシル側には、消しゴムが装着されていました。

ちなみにこのキャップ、ボールペンのキャップをシャープペンシルに付けようとしてみたら、あっさりと何の抵抗もなく装着できました。完全互換品のようです。こうやって楽しんで遊べるのが、伯爵コレクションの面白いところだと思っています。

ヒツジ印のパーフェクトペンシル

なぜそこまで伯爵コレクションのパーフェクトペンシルを購入することがないと断言するかというと、冒頭画像で紹介しているように、自分で鉛筆カバー(鉛筆キャップ)を作成しているからです。

これは普通のコピー用紙を利用していますが、画用紙や、オシャレな紙袋などを使って作成しても良いでしょう。そうすると、味わい深い鉛筆カバーが出来上がるでしょう。

伯爵コレクションのパーフェクトペンシルは鉛筆ホルダー(鉛筆サック)としても利用可能とのことですが、短くなった鉛筆に使うのには向いていないようです。我が家にはMikanお嬢様が使い終わった鉛筆が山ほどあります。

鉛筆ホルダーはパーフェクトペンシルではなく、専用の鉛筆ホルダーを使った方が便利です。

ちなみにMikanお嬢様が使わなかった鉛筆もあります。そのうちの一本が冒頭画像であり、これはトンボの三角鉛筆です。下記の画像をご覧いただくと、三角形の軸であることが分かります。

もともとは鉛筆の握り方を矯正するために購入したのですが、嫌がって使って貰えませんでした。そういった訳で、我が家にはトンボの三角鉛筆が1ダース近く存在します。

鉛筆の香りと電動鉛筆削り

ヒツジ執事には鉛筆の香りというのは分かりませんが、鉛筆に関わる匂いには思い出があります。

ヒツジ執事は母親譲りで、ナイフで鉛筆を削って使っていました。しかし弟が、ある時から電動鉛筆削りを使い始めたのです。

それはもう、たしかに革命的な製品でした。あっという間に長細い円錐形に削られるし、削り過ぎストッパー機能も付いています。その機能性には、ひたすら舌を巻くしかありませんでした。

ただし「電動」なので、当然モーターの原理で動きます。使うたびに、鉛筆の芯と何かが焼き焦げるような匂いがしました。ヒノキのような香りとも違います。ヒツジ執事にとっての「鉛筆の香り」とは、この不思議な匂いになります。

まとめ (興味ある方にはオススメ)

ファーバーカステル伯爵コレクションのパーフェクトペンシルというのは、本当に興味深い存在です。

小日向京さんも、「ある時ふいに買って使ってみたら、すべてが一体化した鉛筆のなんと使いやすく便利なことか。頭で想像して判断することと、実際に使ってみて抱く印象がこれほどギャップのある道具も珍しい。これを無駄な買い物だと最後まで思いながらも買ってみて本当に良かった。」とコメントなさっています。


ヒツジ執事は自宅内に三菱鉛筆Hi-uniの使い終わりが散乱しているので購入できませんが、興味ある方は実際に試してみるのが良い… かもしれません。

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