デュポンのイージーフロー替え芯はモンブラン油性ボールペンでも快適

さて先日、モンブランのマイスターシュテュック油性ボールペンをレビューしました。

ところでヒツジ執事と同じくモンブランのマイスターシュテュックを高く評価した小日向京さんですが、エス・テー・デュポンのイージーフロー替え芯をレビューなさっていました。

過去にモレスキン手帳で裏抜けする事態に遭遇したヒツジ執事ですが、彼女のレビューを読んでいるうちに、もういちどイージーフロー替え芯を試してみたいと思うようになりました。

そして今回は、ついつい趣味が高じて、モンブランにイージーフローを装着してしまいました。その結果は大変に満足できるものであり、その内容をレビューしたいと思います。

デュポンのイージーフローとは

デュポンのイージーフロー替え芯は、正確には「デフィ対応のエス・テー・デュポンのイージーフロー・リフィル」と呼びます。パーカー(G2)タイプの替え芯であり、ヒツジ執事はファーバーカステルでテストするために購入しました。

ドイツの趣味っ人… ではなく、シュミット社の開発による低粘度インクを採用しています。粘度は約40%も低くなっており、サラサラとした書き味になっています。ペン先のチップも十分に大きく、傾けて書くことが出来ます。神戸の万年筆屋さんも、レビュー記事で “筆圧が軽くて傾けて書く人” に向いているとコメントなさっています。

低粘度だけあって、インクのフローが大変に良いです。…と、いうか、後述のように良過ぎます。

パーカー芯の加工

残念ながら無加工のままでは、パーカー芯をモンブランの油性ボールペンに装着することは出来ません。替え芯(リフィル)の先端が太いので、三菱鉛筆のジェットストリームのように加工する必要があります。

https://www.note1005.com/?p=781

今回もボールペンのボディ(軸)側を改造する勇気が出なかったので、リフィル側を棒ヤスリで削りました。

今回も作業は10分もかからずに完了しました。

ただしヒツジ執事は金属アレルギーだったりします。今回の作業後、目やにが大量に生じました。木のせいかもしれませんが、なんだか体も少し痒くなりました。

ヤスリでリフィルを削るのは簡単だけれども、あまりやりたくない方法だったりします。

そしてパーカー芯はモンブランのジャイアント・リフィルよりも、ほんの少しだけ短いです。

そこで紙を折り曲げたものをセロテープで後端に貼り付ける等により、ペン先の出方を調整します。

イージーフローの感想

悪い癖が出てしまいましたが、ともかくモンブランで “デフィ向けエス・テー・デュポンのイージーフロー替え芯” を利用できるようになりました。

さっそく試してみましたが、たしかに大変に良い使い心地でした。

ただしこれは先入観と言われると反論は難しいですが、マイスターシュテュックよりもスターウォーカーの方が、ほんの少しだけ書きやすかったです。やはり太軸の方が、ペン先を細かくコントロールしやすいということでしょうか。

ちなみにファーバーカステル伯爵コレクションのイントゥイション(太軸)も、スターウォーカーと同様に書きやすかったです。意外だったのは従来の伯爵コレクションで、これでも書き味はマイスターシュテュック並みでした。

そういえばイントゥイション(太軸)ですが、今回はスターウォーカー並みの扱いやすさを発揮しましたが、一つだけ大きく異なる点がありました。

それが「従来の伯爵コレクションのようにペン先を持たずに、筆のように持って書くこと」です。スターウォーカーだと、太軸のためなのか見栄えはしませんが、ともかくペン先を持たずに「筆のように書くこと」が簡単にできました。

しかしイントゥイションだと、横から書き込むような持ち方が必要でした。

それからこれはイージーフロー自体の問題なのですが、最初はインクフローが良過ぎました。筆圧をかけなくても、この画像のように裏抜けしていました。

そしてこのような状態の時には、太軸で扱いやすいハズのスターウォーカーでさえ、自分の思い通りに運筆することが出来ませんでした。

この状態が、まさに前回レポートしたような状況です。

https://www.note1005.com/?p=480

なお、マイクロM5の用紙3枚へ書き込んだ後ではインク・フローが安定したおかげなのか、自由自在にペン先を動かせるようになりました。

使い始めの不安定さが、ウソのように快適に書けます。後でチェックしたら、裏抜けも止まっていました。インクフロー(流量)が適切になったおかげでしょうか。

見ての通りで、左側の紙が落ち着いた後の書き込みです。右側が、使い始めた時の書き込みです。

今回は翌日になっても状況は変わらず、モレスキン手帳へ書き込んでも、”裏抜け” は生じなくなっていました。

とはいえ、筆圧を高めて書くと相応に濃い感じになりました。下記の画像は、左側がイージーフローで、右柄が三菱鉛筆のパワータンク1.0mmで書き込んだのを裏から見た場合です。

左側(イージーフロー)の方が、透けて文字が見える感じですね。前に裏抜けしていた時に比べると、全く問題ないレベルですけど。

ペンケースの自作

素人のヒツジ執事は今まで気付いていませんでしたが、タンク式の芯であっても状況に応じてインクフローが変わるようです。

さすがにインクフローが良過ぎる時は、ペン先の細かいコントロールが必要になるようです。

それにしても、さすがはモンブランやファーバーカステルを代表する筆記具です。いずれも大変に使いやすいことに驚きました。特にスターウォーカー(スタープラチナと呼びたい)は、いろいろな持ち方が可能であることに驚きました。

適切な量になると、大変に快適なボールペンとなります。書いていて楽しいです。

さてこうなると、状況の許す範囲内でリフィルの使い分けをしていれば、快適に使い続けることが出来るかもしれません。

そこで今回はどこかの誰かさんではありませんが、冒頭画像のようにペンケースを自作してみました。白い輪はバインダーの穴を強化するためのシールであり、この部分にホチキスを打つことにより、若干は紙が破れずに使い続ける期間を延ばすことを狙っています。

ちなみに立派な革製のペンケースが販売されていたりします。

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まとめ

今回分かったのは、筆圧をかけずに書くことを心がければ、エス・テー・デュポンのイージーフローは大変に良い芯になるということです。

それと、もちろん一流品でないボールペンにも素晴らしい商品は存在するけれども、モンブランやファーバーカステルのような一流筆記具の書き心地は素晴らしいという点です。

あと、冒頭画像の通りで、ヒツジ執事は高級ボールペンを山ほど買い漁ってしまったことが判明しました。

生まれつきの凝り性とはいえ、困ったものです。

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