世界最小のボール径であるボールペン替芯を徹底的に使い込んでみた

世界最小のボール径とモンブラン

パソコンとスマホの普及した世の中ですけど、ヒツジ執事の私には筆記具が書かせません。

ようやく思う存分世界最小ボール径を誇る、0.28mmのジェットストリームのエッジを使い込んでみました。

なお私が使用したのは2019年10月に販売されたファーストロット(初回製造品)ですけど、なかなか快適に利用できました。

この記事を書いている2020年1月14日時点ではメーカー在庫切れとなっていますが、1月中には販売再開と聞いています。

もしかしたら若干の仕様変更が生じているかもしれませんので、その点に留意してお読み下さると幸いです。

ボールペンには直角が似合う

のっけから何ですけど、せっかくクロスのクラシックセンチュリーに装着したものの、つい浅い筆記角度で書き込むクセに邪魔されて、初戦は見事に完敗しました。

使用したのは冒頭画像にも写っている、オキナ株式会社のプロジェクトペーパー(A4/100枚)です。”自然と人に優しいエコパルプ(無塩素漂白紙)使用” とのことです。

さすがに技術の粋を尽くして開発された “世界最小のボール径” ですが、私の万年筆持ち(紙面と50度)とプロジェクトペーパー(&プラスチック下敷き)には敵いません。文字が掠れてしまうこと数十回、せっかくのクラシックセンチュリーでのエッジ利用を諦めることにしました。

(ただしエッジ替芯の名誉のために注記しておくと、百均のノートやシステム手帳は大丈夫です。また下敷きのないプロジェクトペーパー用紙でも大丈夫です)

クロスでジェットストリームエッジ

ちなみに画像に写っているのは、私がクラシックセンチュリーの中でも最も気に入っているスターリングシルバーです。あんまり気に入っているので、下記記事のように “手を加えて”、プラスチック芯のジェットストリームが装着可能となっています。

https://www.note1005.com/?p=653/

そして幸いなことに、従来品のジェットストリームとエッジ(SXR-203-28)は完全互換品です。おかげで難なくクロスのクラシックセンチュリーに装着することが出来ました。

でも… どうしてもクラシックセンチュリーだと、鉛筆のように斜めに持ちたくなってしまうんです。だからエッジを装着する前は、SARASA水性インクの4c芯ブルーブラック(0.4mm)を装着していました。

(これだと筆記角度が浅くても、万年筆のように書くことができます)

これこそ「三つ子の魂百まで」というところでしょうか。

ちなみに念のために意味を紹介しておくと、「幼い時に身に付いた性質は老年になっても変わらない」という内容です。

パンからケーキ

かのフランス王妃のマリーアントワネットは、パンを食べることの出来ない民衆に対して「ケーキを食べればいいじゃない!(Qu’ils mangent de la brioche!)」と言ったと伝えれています。

まあ本当に彼女が言ったという証拠は存在しない訳ですが、この記事ではあまり関係ない話ですね。

ともかくクラシックセンチュリーを諦めた私は、エッジ替芯をモンブランのスターウォーカーへ移植しました。(それも冒頭画像のように、私にとってはケーキに相当するダイヤモンドエディションへ!)

移植作業は先日の記事のように、プラスチック替芯の周囲に大型付箋紙を巻き付けるだけなので、アッサリとしたものです。すぐさま理想的といえる状態でエッジ替芯を利用できるようになりました。

https://www.note1005.com/?p=2206/

それが先程の画像でクロスのクラシックセンチュリーと一緒に写っていたプロジェクトペーパー用紙です。あれは実はクラシックセンチュリーではなく、スターウォーカーで書き込んだものです。

ちなみに正直に告白しておくと、さすがのスターウォーカーによる “直角持ち(正確には80度くらい)” でも、最初のうちは書けなくなる瞬間がありました。

「は」や「な」などでカーブが厳しい箇所で、インクが出なくなるのです。もはや私の目では区別困難なのですが、0.28mmは0.38mmよりも文字が少しだけ細くなっていて、インクフローも厳しくなっているようです。

考えてみれば、0.28 ÷ 0.38 = 0.737… です。0.38mm よりも約75%に縮小されている訳で、よくまあ技術的に実現できたものだと感心させられます。

ただし私も、この手のインクフローにはジェットストリーム使用開始当初に散々悩まされました。気にせず使っているうちに、特に文字が掠れることも起こらなくなりました。

ちなみにこの文字の掠れは、プロジェクトペーパー用紙だけで生じた現象です。バイブルサイズのシステム手帳では、全く問題ありませんでした。

0.28mmのジェットストリームエッジとシステム手帳

なお三菱鉛筆の開発陣の方々の名誉のために付け加えておくと、文字が掠れたのはプロジェクトペーパー用紙(自然と人に優しいエコパルプ(無塩素漂白紙))で、さらにプラスチック板に1枚だけ置いた状態で書き込んでいました。

つまり最も過酷な環境で、”世界最小のボール径” を駆使していた訳です。奥さんやお嬢様からは、「わざわざそんな真似して試さなくても良いんじゃない?」と、半ば呆れられてしまいました。

まとめ

そんな訳で、ようやく世界最小のボール径であるボールペン替芯を、徹底的に使い込むことが出来ました。もはや油性ボールペンを書いているという感覚は完全に消滅し、新しい筆記具が誕生したような感じです。

もともと0.38mmだと全ての紙には対応しきれないことが判明し、最近は水性インクを使えないかとテストしていました。しかしこれならば、「これだけで全ての紙に対応できる」かもしれません。

なかなか面白いボールペン替芯が登場したものです。また1月中旬以降に生産される替芯はマイナーチューニングされているかもしれないので、そちらも試してみる価値はありそうです。

サラリーマンとしてはこれから忙しさに拍車がかかるシーズンですし、学生さんは受験シーズンです。出来るだけ早いところ、販売再開されることを期待したいです。

あと希望ついでに付け加えておくと、なるべく早く従来の替芯の製造原価になることを期待しています。それから何度も書いていますけど、パーカー互換芯タイプが登場してくれると、大変に嬉しいです。

それにしても本当に、「これだよ、これ! こんな替芯を待っていたんだ!」と言いたいところですね。

それでは今回は、この辺で。ではまた。

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記事作成:四葉静