先生から笑われた子供は、父親に似ていると言われることを嫌がる

某月某日は、何かと雑用の多い一日だった。

まず拙宅の水道メーターを交換するとのことで、水道メーターの上に設置されていた「おすもうさん人形」を机上へ移動させた。

「なんでそんなところに人形を置くのですか?」と質問されてしまうかもしれない。
もちろん僕はいつも真剣だ。全ての行為には理由がある。
おすもうさん人形は、「子供が屋内に設置するのを恐がった」という理由がある。
当時は小学生になる前だった子供は、なぜかこの人形にだけ強い抵抗感を示した。恐くて泣きだしてしまいかねない状況だった。
だから仕方なく、屋外の水道メーター上に設置することで折り合いをつけた。

なお子供がどうして「おすもうさん人形」だけを恐がったのは、今でも謎である。中学生となった現在では、当時のことを全く覚えていないと言っている。
もしかしたら力士の表情が恐かったのかもしれない。
(しかし弊社が宣伝用に作成したマスコット人形なので、僕としては決してそのような事実は容認することが出来ない)

さてその子供と言えば、本日は学校の先生から笑われてしまったとのことだ。
掃除の時に先生から、「小野谷さん、ここもお願いね」と言われて、「Oh! My God!」と返事してしまったとのことだ。
本人としては、「先生から父親と似て『変わった人』認定されたらイヤだなあ」とボヤいていた。

なお父親としては、「Oh! My Goddess!」と言って欲しかったところだったりする。
(“Goddess:女神” といえば、「ああ、女神さま」というマンガがあったな。懐かしい)

ともかく僕は、何事にも真面目なのである。

こちらの画像だって、見る人見れば分かるだろうけれども、できるだけコーヒー豆を節約しようとしているだけだ。
ご近所さんから頂戴した珈琲だけれども、もったいないから二回目も使ってみようとしたのだ。
ただし一回目よりも薄くなるから、使い終わった二袋を重ねれば、それなりに味わえるかなと…

そういえば子供の方は “変な人” 認定はされていないけれども、実は “スゴい子” 認定を頂戴している。

雑用その2として図書館へ赴いた時に、司書さんから話しかけられてしまった。
「最近、お子さんはお元気ですか?」と。
我が子であるが、幼少時は “本の虫” だった。年末年始の休館時期には、77冊の本を借用したこともある。
あの頃は一年で千冊以上は読んでいたんじゃないだろうか。

彼女も小さい頃から立派に変な人… じゃなくて、”スゴい子” なのである。

なお司書さんから話しかけられた僕は、返事に一瞬だけ詰まってしまった。
何しろ最近は殆ど読書をしていない。
2023年に入ってから読んだ本は、課題図書を除外すると、「ロードエルメロイ二世の冒険」最終巻だけのような気がする。

せっかくあれだけ親切にして下さった図書館の方々には、全くもってして申し訳ない気持ちになってしまう。
しかし僕は真面目なだけでなく、ウソをつくことも出来ない性格だ。
仕方がないので、事実を告白した。
「はい、元気です。ただし本を読まなくなり、図書館には御無沙汰するようになってしまいました」
「そうですねー もう大きくなって、お忙しいでしょうからねえ」
「…… はい」

たしかに忙しいから、「はい」と返事をしてもウソではない。
しかし流石に黙っていたけれども、最近の我が子はゲーム三昧なのである。学校のスケジュール帳にさえ、スプラトゥーンというゲームの絵を落書きしている。

本人としては、「先生から父親と似て『変わった人』認定されたらイヤだなあ」とボヤいていたけれども、仕方ないんじゃないだろうか。
こうやって書き始めると、次々と変わったところが見え始めてくる。

なお彼女の最近の希望は、友だちと一緒に映画館へ行って、銀河英雄伝説を観たいということだったりする。
これは小学生の頃に読んだ銀河英雄伝説という小説を読んで、そのアニメ化された映像を楽しみたいということだったりする。
30年くらい前のアニメをリメイクしたものであり、小説も昔風に文字だらけだ。
最近人気のラノベとは一線を画している。

子供というのは、親の願った通りには育ってくれない。
僕は別に子供に、銀河英雄伝説を読ませようと強制したことはない。全て彼女の自発的な行動である。

ただしねえ… 強制はできないけれども、勉強はしっかりと頑張って欲しいとは願っている。
何しろ幼少期は先生たちから「大きくなったら体育会系」と予想されていたけれども、今は読書をしなくなったどころか、運動もやらなくなってしまった。

そして今日の水道メーターを交換する工事にやって来てくれた方々は、まだ若い男女だった。
彼や彼女は、頑張って働いて、僕たちの生活や世の中を支えてくれている。ひたすら感謝するしかない。

そして作業者となるには技術力にも体力にも欠けている状況では、せめて勉強はしっかりとやって頭脳労働で頑張ってほしいという気がする。

そもそも僕も年配者となってしまい、もう第一線で働くことは難しくなって来ている。だから今は会社でも、若者の教育を担当する機会が増えている。
「世代交代」を痛感している。

別に僕は “変な人” 認定されても構わないし、子供から嫌がられる存在となっても気にしない。
ゲーム三昧の日常生活をしていても、それが楽しいのであれば止める気はない。

ただし世界というのは皆が支え合って構成されているのであり、その中にはちゃんと存在して欲しいと思っている。
だから「やることはやれ!」と、ダースベイダー父ちゃんと化すのである。

それでは今回は、この辺で。ではまた。

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記事作成:小野谷静