ジェットストリーム0.38mmがKOKUYO方眼ノートにはベスト

こんにちは、ヒツジ執事ヨツバセです。

赤羽雄二氏の “マッキンゼー式ロジカルシンキング” というマンガでもコメントされていますが、ノートはコスパが今一つです。

特にモレスキンのノートなどを使った日には、大変なことになります。なにせ、1冊で数千円もします。

それで最近は使い終わったモレスキンの外側のカバーを、KOKUYOのキャンパス方眼ノート(80枚)に装着したりしています。

ただしモレスキンはFSC認証製品を生産&販売していますが、KOKUYOのキャンパス方眼ノートは資質が全く異なります。

一般的なキャンパスノートよりも、さらにきめ細やかなのです。だから、前田裕二さんが紹介するモレスキンノート&ジェットストリーム0.5mm(低粘度の油性ボールペン)という組み合わせが通用しません。

そこで久しぶりにセミナーに参加して長時間筆記する機会があったので、どの筆記具がベストであるかを検証してみました。

結果は0.38mmジェットストリーム(低粘度インク)替え芯と、アウロラ・オプティマのソリッドシルバー油性ボールペンの組み合わせがベストでした。

ちなみに個人的には、オリジナルのモレスキン・ノートとジェットストリーム0.5mmよりも快適かもしれないと感じています。

今回は、結果へ辿り着くまでの検証状況を報告させて頂きたいと思います。

ペリカンは3時間まで

私はモンブランのマイスターシュテュックにジェットストリーム0.5mmを装着して愛用していますが、真っ先に思いついた代用品は “ペリカン” でした。

久しぶりにスーベレーンM400を試してみました。

もちろん万年筆です。ペン先はEF(極細)です。インクには、インクフローが豊富と評判のパイロット標準品を選択しました。

これは期待した通りで、感動するほどサラサラと快適に書けました。思わず万年筆派に復帰してしまおうかと、考えてしまう程でした。

(万年筆派になるとペン先やインクにも拘りが出るので、多くの場合はボールペン以上の大散財という悲劇が待ち受けています)

しかし幸か不幸か、2時間程度使っていたら、腕が重くなって来ました。

どうやらサラサラと快適になる反面、ペン先と紙で生じる抵抗が大き過ぎたようです。

久しぶりのペリカン・スーベレーンM400万年筆ですが、残念ながら再び眠りにつくことになりました。

S.T.デュポン:イージフロー

フランスのマリーアントワネット女王が、「パンが食べれなくて困っているいうなら、お菓子を食べれば良いじゃない」と発言したような話を聞きました。

それよりも「静と動」の方が喩えに適当かもしれませんが、久しぶりにクレージー・ダイヤモンド(モンブランのマイスターシュテュック)でエス・テー・デュポンのイージーフロー(デフィ芯)を試してみました。

これは予想してよりも快適で、けっこう悪くなかったです。モレスキンのノートで生じていたよう「裏抜け」は、全く問題ありませんでした。

ご覧の通りです。

それに長時間書いていても、約40%も下がった低粘度インクなので疲れません。

ただし書き心地は全く悪くないのですが、どうも見た目が今一つです。とりあえず合格点を与えたものの、採用は「保留」ということにしました。

惜しいダンヒル・サイドカー

さてお次は、最近妙に気に入っているダンヒルのサイドカー油性ボールペンです。

映画真夏の方程式で、福山雅治の演じる湯川学准教授(当時)が使っていたボールペンです。

後ろ寄りを握らないと重心を取れないのに、妙にそのように握って使いたくなってしまう「不思議なボールペン」です。

これにジェットストリームの0.38mmを装着してみました。もちろんパーカー互換芯(G2芯)が利用できるので、タンク式の替え芯(リフィル)です。

これはイージーフロー替え芯とは異なり、書き込んだ文字は満足できるものでした。

ただし少しだけ滑らか過ぎるようで、ペン先のコントールが今一つでした。ただしこれも長時間利用は問題ないので、「合格点だけれども保留」としました。

ファーバーカステル軍は全滅

今回少し意外だったのは、ファーバーカステルのボールペンが一本も合格しなかったことです。

  • ギロシェ
  • 伯爵コレクション・アネロ(エボニー軸)
  • 伯爵コレクション・イントゥイション

まあ正直言って、実用性を捨ててデザイン優先に走ったギロシェやアネロには期待していませんでした。

(これらは、そういうボールペンです。ファーバーカステル社長である伯爵の趣味で、デザインを一切妥協することなく製作されました。木軸だったり、とにかく特徴的なボールペンです)

ただし比較的最近に登場した “イントゥイション” (太軸)まで不合格になるとは意外でした。

いちおう実用性を重視して製作され、モレスキンの紙であればイージーフロー(デフィ芯)を使えば大丈夫です。

今でもジェットストリーム0.5mmの短時間使用ならば全く問題ないので、今もモレスキンのバックパックに常備しています。

これがデフィ芯もジェットストリーム0.5/0.38mmも受け付けないのです。

なぜKOKUYOのキャンパス方眼ノートに限ってそうなるのかは、実際に検証してみた私にも謎です。

筆記具と紙というのは、ほんの僅かな違いが書き心地に大きく影響するのだと、改めて驚かされた次第です。

なおモンブランのスターウォーカーも試してみましたが、こちらも完敗でした。ペン先の太くなっている部分が邪魔で、どうにもなりませんでした。

モンブランのスターウォーカーとジェットストリーム0.38mmは、慣れれば何とかなるかもしれません。

しかしそこまで苦労する情熱も時間もないので、あっさりと見限ることにしました。(ああ、無情)

アウロラのオプティマ

さて、いよいよ真打登場です。

アウロラ・オプティマのスターリング・シルバー油性ボールペンです。

これは文句なく合格で、最初から書き心地も満足できるものでした。

ただし残念なことに、同じアウロラ・オプティマ油性ボールペンでも、ブラックパールはダメでした。

モンブランのPIXシリーズのように、ペン先部分が細くなり過ぎるのです。この点がソリッド・シルバーでは違いました。

それからソリッドシルバーでも、面白いことがありました。

同じジェットストリーム0.38mmでも、プラスチック芯とタンク芯(パーカー互換芯)では使い勝手が異なりました。

タンク式の方がフローが安定しているおかげか、若干書きやすかったです。またプラスチック芯のように、書き始めにインクだまりが生じることもありませんでした。

そしてこれが最大に面白いのですが、同じタンク芯(パーカー互換芯)でも、微妙に書き心地が異なっているような気がしました。

プラスチック芯とタンク芯のインクは別物なので納得はできますが、同じタンク芯での違いは個体差があるということなのかもしれません。

なお気に入った方のタンク芯をダンヒル・サイドカーに装着してみても、やはり「合格点だけれども保留」の採点は変わりませんでした。

まとめ(ボールペン侮れず)

と、いう訳で、アウロラ・オプティマのスターリングシルバーとジェットストリーム0.38mmが、「手持ちの筆記具では最高」という検証結果になりました。

いや、実は、スターリングシルバーは2本持っているのですが、どちらでも結果は変わりませんでした。

ともかく、この組み合わせは素晴らしいです。いつまでも書いていたい気持ちに駆られます。

モレスキンのノートを大量消費する訳にもいかないと困っていましたが、これで一安心できるようになりました。

そんな訳で、ブログに書き込むのも今日はこの辺で。

それでは、また。