住宅

マンション理事長の暴走を止める方法

ぱくたそ素材

残念なことですが、稀にマンション理事長が暴走するというトラブルが生じることがあります。

事前にマンション理事長としてふさわしくないということであれば、そもそも理事に選出しなければ良いのです。大抵のマンションの場合、そのマンションの管理規約によって「理事であることが必須」という条件になっています。

(例えば当マンションでは「理事長、副理事長及び会計担当理事は、理事の互選により選任する。」と記述されています)

ただし何らかの事情で、理事長が暴走してしまうことがあります。説得しても聞いて頂けないのであれば、理事長交代しか手段はありません。

日本は民主主義の国ですし、物騒なことを考えてはいけません。(^_^;)

そこで今回は理事長を交代するために、具体的に必要となる手続き方法を紹介することにします。(ちなみに理事長を理事会から追い出す、つまり理事を解任することは無理です)

理事会は不要

当マンションの場合は既に記述した内容「理事長、副理事長及び会計担理事は、理事の互選により選任する。」ですので、「理事の互選」が生じたら理事長交代します。だから理屈の上では、理事会を開催する必要はありません。

ただし住民(区分所有者=マンション管理組合員)を心配させないため、出来れば理事会を開催することが望ましいです。当マンションでは、これに関する管理規約が三つあります。

  • 「理事会は、理事長が招集する。」
  • 「理事が過半数の同意を得て理事会の招集を請求した場合には、理事長は速やかに理事会を招集しなければならない。」
  • 「理事会の招集手続きについては、第43条の規定を準用する。」

なんか世間には、理事一人だけでも理事会の開催を請求できると考えている人もいるようです。申し訳ありませんが、それは誤解です。困った人が理事になって、何かあるたびに理事会開催を請求されたら、理事長どころか全ての理事が困ってしまいます。

ただし当マンションには理事の解任に関する規定がありません。理事の資格がなくなるのは、辞任か退任(任期満了)、もしくは管理組合員でなくなった場合のみです。だから「困った理事」が理事会を引っ掻き回すことは起こり得ます。理事長および他理事たちは、理事会の場で「議事進行妨害」ということで対応することになります。

ちなみに理事の過半数が出席しないと、理事会は成立しません。そのために理事会自体を開催できなくなるケースもあります。

… 話を理事長に戻しましょう。理事長が暴走した場合、大抵は理事会も開催できないでしょう。だから理事会に拘らず、ただの「理事の互選」で理事長の交代を実現することになります。

「互選」だから、文面などで理事会の過半数が賛成すれば良いです。なおマンション管理規約の場合、もしも理事が四名だったら、理事長以外の三名の賛成が必要ということです。

50%というのは、管理規約では “過半数” ではないのです。なお当マンションでは理事三名なので、理事長以外の二名が賛成すれば良いということになります。

ちなみに何か理事会決議が必要だったら、理事二名以上の賛成が必要だということです。欠席すると住民(区分所有者=管理組合員)に迷惑をかけてしまうことになります。小規模マンションも大変です。

なおマンション理事長の交代は、このように制度的には簡単です。ただし冒頭の説明通り、交代後は理事として理事会に参加することになります。

理事長の交代手続き

さてマンション理事長は地震などの自然災害や病気で倒れてしまっても困らないよう、理事長交代は簡単な手続きで済みます。

ただし実際に交代するのは、そんなに簡単ではありません。理事長は公務なので、交代を内外に知らしめることが必須です。

まず大抵のマンションは管理会社に管理委託契約をしているので、理事長交代を管理会社に通知します。管理会社は交代を確認したということで、書面で了解通知を発行します。

そして次に必要となるのが、銀行や保険の名義変更です。例えば当マンションのマンション管理組合は、法人ではありません。

したがって管理会社を通じて銀行に理事長の交代通知を送付し、保険の名義書き換えも実施します。こうやって、大抵のマンションは理事長が銀行預金を勝手に使うことを防いでいるのです。

そして管理会社が暴走しても困るので、理事調印は理事長が責任を持って保管します。だから一人暮らしの人が理事長になって、急に倒れるようなことがあった場合、困ったことになるケースもあります。

(大抵の場合は請求書が来てから支払い手続きなので、本当に困るケースは殆どありません。ただし何かあった時のために、理事調印の保管場所は分かりやすくしておくことが望ましいです)

さて理事長が暴走してしまった場合、理事たちが新理事長を選出したとしても、あっさり理事長印を渡すことはないと聞き及んでいます。

当マンションは住民が仲良く生活できており、理事長交代騒ぎが起こらなくて幸いです。本当に。

まとめ

以上がマンション理事長の暴走を止める方法です。

なお理事たちの請求で理事長が理事会開催してくれるのであれば、おそらく理事会は議事進行すると予想されます。

ちなみに当マンションでは管理規約で、「理事会の議長は、理事長が務める」と記述されています。だから副理事長あたりが、勝手に理事会を牛耳ってもいけません。

ただし理事会の成立と議事に関しては、「理事会の会議は、理事の半数以上が出席しなければ開くことができず、その議事は出席理事の過半数で決する」と記述されています。したがって理事長が議長なのですが、勝手に議事を決めることは出来ません。

あまり起こって欲しくはないですけど、集団である限りは構成員の意見相違が発生します。そのためにマンション管理規約は、できるだけスムーズに理事会運営できるように規約作成されています。

ちなみにマンションの理事は総会で選出されるので、理事会で解任することは逆立ちしても出来ません。また理事会で議論できる議事は、「議決事項」という項目で管理規約に記述されています。

あくまで “住民(区分所有者=管理組合員)の総意を代表して物事を執行する機関” が理事会なのです。理事長が暴走した場合には、まずこの基本理念を理解して頂くように頑張りましょう。

それでは今回は、この辺で。ではまた。

——————————–
記事作成:よつばせい