ボールペンを最低2本持ち歩くのが紳士淑女のたしなみであると実感した件

先日実家へ帰省した際、親や兄弟から「なんで胸ポケットにボールペンが3本もあるのだ?」と笑われてしまいました。

しかし私としては最低でも2本は持ち歩いた方が良いと感じています。理由は不意のトラブルや、他人に貸せるボールペンがあった方が良いと感じる事件が頻発しているからです。

今回は一体何が起こっているのかを説明してみることにします。

不意のトラブル

インク切れ

100円ショップで売られているような事務用ボールペンの良いところは、スケルトンで残量確認できることです。

LAMYのスケルトン水性ボールペンを持っていますが、たしかに残量確認できるのは便利です。(残念ながらモレスキン手帳との相性が良くないので、現在は休眠中です)

先日もカランダッシュのゴリアット芯(8km書ける!)を使い切りましたが、小田和正の「ラブ・ストーリーは突然に」ではありませんが、何の前触れもなく書けなくなりました。幸い替え芯(リフィル)も予備ボールペンもカバンに入っていたので、特に困ることはありませんでした。

しかしインク切れが、トイレの個室でメモ書きしている途中だったら危ないところでした。マーフィーの法則ではありませんが、トラブルが生じるのは、大体そのような時です。だから日頃から2本持ち歩いていれば、困ることはないでしょう。

チップ・トラブル

それではモンブランやアウロラのような高級ボールペンよりも100円ボールペンの方が優れているかというと、そんなことはありません。最近では品質向上していますが、不意にインクが出なくなることがあります。

そういう時は木下藤吉郎(豊臣秀吉)ではありませんが、Yシャツの胸ポケットに入れて温めてみると復活することがあります。替え芯(リフィル)が下向きになっているのも、復活に役立つのかもしれません。

それでもダメな時は、ティッシュペーパーに書いてみると、ホコリが取れて復活することがあります。意外かもしれませんが、普通の紙よりもティッシュペーパーの方が目が細かいので、チップ周辺のゴミ取りに適しているのです。

ちなみに最終奥義としては、メガネ拭きに書いてみるという手段があります。ティッシュペーパーよりも、さらにホコリ取りに適しています。

さて書けなくなったボールペンを復活させる方法がありますが、それではどうしようもないのが、上記のようなインク漏れです。

キングダムノートさんによると、”1909年、アルプスの最も荘厳な最高峰モンブランの名を冠し「ルージュ・エ・ノワール」が市場に登場。史上最も安全で(インク漏れの心配がなく)、完成されたペンとしてモンブランの名が確立されます。” とのことですが、残念ながら100%完璧ということはありません。

ちなみにこのインク漏れは数日前に生じたものですが、20年近くモンブラン油性ボールペンを使っていて、初めての経験でした。正直言って、信じられないほど驚きました。

こういうこともあるので、筆記具は複数本を持ち歩いた方が安心できると言えそうです。

他人に貸す場合

さて伝説のコンシェルジェで有名な前田佳子さんは、先日の下記記事のようにボールペンを3本持ち歩いていたとのことです。

https://www.note1005.com/?p=1049

そういえば小日向京さんのエッセイでも、ホテルのスタッフがモンブランのマイスターシュテュックを使っていた話が紹介されていました。

実はこれ、ホテルのスタッフに限った話ではありません。一昨日、自ら体験しました。

図書館で本の新刊購入リクエストカードを書いている時に、隣に図書カードを作成しようとする人が来ました。

さすがに自動車の運転免許更新場とは異なり、図書館のボールペンは紐で括られていませんでした。うっかり自分の筆記具と勘違いして持ち去ってしまったのかもしれませんが、ペン置き場にはボールペンがありませんでした。

もちろんヒツジ執事が、加齢に、いや華麗にボールペンを貸して差し上げたことは言うまでもありません。

このような時に、ボールペンを何本も持ち歩くのも、悪いことではないと実感できます。

赤ペン先生

さて先日の記事で、Pocketサイズのモレスキン手帳と三菱ジェットストリーム0.5mm替え芯の組み合わせにより、B5サイズ大学ノート並みに使える便利さがあることを紹介しました。

https://www.note1005.com/?p=1101

その時には紹介しませんでしたが、ノートで考えを纏める時には、赤、青、緑なども使えると便利です。強調したい部分が分かりやすいし、アイディアを纏める時にも役立ちます。

特に赤色は、小学生のいる家庭では必要になることが多いです。我が家では赤色の筆記具で指摘箇所を書き込むので、「赤ペン先生」と呼んでいます。

また色で強調するのは、マインドマップなどではお馴染みです。素直に四色ボールペンを使えと言われてしまうかもしれませんが、あまりに事務的で味気ないです。

特にアイディア勝負するような時、事務用ボールペンによって事務的な気持ち(独創性よりも正確さ重視)になってしまうのは悲しいです。(雰囲気に弱いヒツジ執事の場合、仕事をする時の道具は重要です)

たとえYシャツの胸ポケットが崩れてみっともないと笑われても、何本もボールペンを持ち歩くと都合良いのは確かです。

まとめ (当たり前の積み重ね)

こうやって書いてみると、「どれも当たり前のことだし、大した差はないんじゃないか?」と言われてしまうかもしれません。

そのようなコメントに対しては、全くその通りかと思います。どれも当たり前のことだし、大した差はありません。

しかし考えてみて頂けると嬉しいのですが、例えば100m走で世界1位と高校生たちの差は、一体どのくらいでしょうか。せいぜい1割程度です。

またパリコレに出品される服は、私たちが着る服と次元が異なるものでしょうか?

天才と呼ばれるピアニストやプログラマーが存在するのは確かです。彼らを見ると、次元が異なるというか、同じ人間とは思えません。

しかしそこまでの差が付くのは、本当に稀なことです。そして天才は破天荒な部分も持ち合わせていますが、しっかりと基礎は身に付けています。

そういう意味でも、当たり前のことを当たり前にやって、ちょっとした工夫を積み重ねていくということも大切なことではないでしょうか。

ボールペンを2本持ち歩くというのは、大した手間ではありません。

特にヒツジ執事のように執事業務に携わる者としては、「ボールペンを最低2本持ち歩くのが紳士淑女のたしなみである」と申し上げたいところです。

まあ、たしかに小日向京さんやヒツジ執事のように、筆記具を10本近く持ち歩くのは論外かもしれませんが。

それでは、また。

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